暗号資産による初回決済の完了率を25.1%まで改善

決済UX

オンボーディング設計

途中離脱の削減

概要

暗号資産決済の体験を見直し、ユーザーが決済方法を理解し、決済方法の一つとして気軽に使えるようにすることを目指しました。

担当とデザインの焦点

ユーザーリサーチをリードし、解説コンテンツ(文章と動画)を制作。分かりやすい構成と平易な言葉で、難しい暗号資産の概念をシンプルにし、認知負荷を下げることに注力しました。

チーム

フロントエンドエンジニア(実装)

成果

  • 暗号資産による初回決済の完了率を25.1%まで改善

  • サポートチームから問い合わせ自体が減り、問い合わせ時に対応しやすくなったとの報告

デザイン概要

問題点

  • 初めて暗号資産を使う人に向けた案内がない

  • コンテンツ内容が多く、要点が追いにくい

アプローチ

  • 初心者を最優先にしたオンボーディングを設計

  • 簡潔なステップと動画で、理解しやすく、安心して暗号資産を使えるように案内

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Background

ユーザーにとって、スムーズで安全な決済をどのように提供できるか?

問題点

日本特有の決済事情により、カードなど従来の決済手段が安定して使えず、決済の失敗や問い合わせの増加、結果としてユーザーの不満につながっていました。

より安定して使いやすい手段として暗号資産決済を推進しましたが、「興味はあるものの、手順が複雑で手を出しにくい」と感じるユーザーが多く、利用は伸びませんでした。

日本特有の決済事情により、カードなど従来の決済手段が安定して使えず、決済の失敗や問い合わせの増加、結果としてユーザーの不満につながっていました。

より安定して使いやすい手段として暗号資産決済を推進しましたが、「興味はあるものの、手順が複雑で手を出しにくい」と感じるユーザーが多く、利用は伸びませんでした。

課題

暗号資産初心者ユーザーでも、基礎知識・決済方法を理解し、安心して決済できるようにする

暗号資産初心者ユーザーでも、基礎知識・決済方法を理解し、安心して決済できるようにする

ユーザーのゴール

スムーズに決済を完了する

ビジネスのゴール

暗号資産決済の利用を増やし、決済失敗を減らす

Research & Hypotheses

ユーザーが戸惑うのは、暗号資産になじみがないから

ユーザーが暗号資産での決済につまずく理由を探るため、次の調査を行いました。

  • アンケート

  • 問い合わせ内容の分析

  • PostHogの画面録画の分析

PostHogの画面録画の確認

アンケートからの気づき

  • 暗号資産の概念が分かりにくい

  • 手順を一つずつ案内してほしい

画面録画(行動)からの気づき

  • 決済ページと説明ページを何度も行き来している

  • 使う意思・興味はありそうだが、踏み出せていない

ユーザーは暗号資産決済に興味がある一方、複雑な概念を十分理解できず、決済において不安を感じ、自信が持てていないことが分かりました。

これらのデータから、2つの仮説を立てました。

概念になじみがないから失敗する

「取引所」「ウォレット」「アドレス」といった専門用語で手が止まっている。

成功の鍵は「自信と安心感」

暗号資産を完全に理解する必要はなく、決済における各ステップでの安心感と分かりやすさが必要。

アイデア

決済時に分かりやすさと安心感を届ける、初心者向け暗号資産ガイドの作成

ガイドの内容

  • 取引所とウォレットの簡単な説明

  • スクリーンショット付きでの手順案内

1. 取引所とウォレットに登録
2. 暗号資産を購入
3. Mystinoに暗号資産で入金

1st crypto guide design

初心者ガイドで「分からない」を取り除く

初心者に向けて、ガイドを一つのUXフローとして捉え、設計しました。情報の構成と順番・言い回しを工夫し、各ステップの認知負荷を減らしています。

暗号資産にはなじみのない専門用語が多いため、平易な言葉と具体例を優先し、余計な混乱を防ぐために不要な説明は削り、内容をシンプルにしました。

ガイド原稿

想定外の制約:取引所とウォレットの選定

海外のサービスの多くは日本語に対応しておらず、国内サービスの多くは海外送金に非対応か、対応通貨が限られていました。

複数のサービスを比較し、次の基準でおすすめを絞り込みました。

  • 日本語サポートがある

  • 初心者でも使いやすいUI・デザイン

  • 日本のユーザーからの評判が良い

  • 海外送金に対応

最終デザイン

早期リリースを優先し、CMSで静的なガイドを作成しました。

良い点

  • すぐに公開できる

  • 初期の反応を集めやすい

課題

  • コンテンツが多く、スクロールする必要がある

  • 必要な手順を見つけにくい

成果

アンケート回答者のうち18.1%が初回決済を完了。ただし、まだ多くの人がつまずいたり、途中で離脱したりしていたため、改善が必要でした。

2nd crypto guide design

認知負荷を下げ、シンプルに判断できるようにする

リリース後に再度アンケートを実施し、画面録画データも分析して、残っている課題を整理しました。

アンケートからの気づき

  • 「取引所」と「ウォレット」の違いが分かりにくい

  • 動画での解説がほしい

画面録画(行動)からの気づき

  • 決済中、「宛先タグ」などの専門用語で手が止まる

  • 決済完了ステップ直前で不安が最大になる(離脱する)

ユーザーに必要なのは、詳しい説明ではなく、覚える概念を減らすことと「次に何をするか」の明確さだと判断しました。

アイデア

ウォレットに関するステップを削る

流れを「取引所 → Mystino」に簡略化し、認知負荷とユーザーが辿る手順を減らしました。

ガイドをインタラクティブにし、必要な情報をユーザー自身で探しやすくする

「暗号資産を説明する」から「行動を案内する・導く」へ方針を変えました。

新しいガイドの内容

  • 自分に合った手順を選べる構成

  • 文章を読まなくても分かるステップ別の解説動画

自分に必要な手順・情報を選んで確認できる

Figmaのプロトタイプで解説動画を制作

最終デザイン

成果

アンケート回答者のうち25.1%が初回決済を完了

サポートチームから問い合わせ自体が減り、問い合わせ時に対応しやすくなったとの報告

ユーザーの声

  • 安心して使えるようになった

  • 暗号資産決済の流れが分かるようになった

次の課題
暗号資産を購入するステップが分かりにくいと思っているユーザーが多いので、今後もガイドを改善していく必要がある。

振り返り

今回の暗号資産決済の改善において、必要なのは全てを説明することではなく不安を減らすことだと学びました。ユーザーにとって、本当に必要なのは情報の量ではなく、必要な情報を必要なタイミングで届けることでした。

リサーチにおいて、特に役立ったのが画面録画です。想定していなかったユーザーの迷いや行動が見え、ガイドの設計に大きく活きました。

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